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旅の終わりに

イタリア 旅物語 旅の豆知識 フィリピン ライフハック

 

You will never be completely at home again because parts of your heart always will be elsewhere. That is the price you pay for the richness of loving and knowing people more than one place.

 

                                                                                       

                                              ― Miriam Adeney

 

 


あなたが家に完全な状態で戻ることは二度とない。

あなたの心の一部は常にどこかにあるのだから。

それが一つ以上の場所で人を愛し、知る豊かさへの代償なのだから。

 

 

                                        -ミリアム・アデニー

 

 

 

 

 

 

イタリア、ヴェネチア 

 

 

 

 

 

 

イタリアのヴェネチアを旅している時、ある日本人と出会いました。

 

 

彼は同じホステルに滞在していました。

 

ある日ホステルに着くとブラジル人の知人に「このホステルにもう一人日本人がいるんだよ。こっちきて紹介するよ。」と日本人のAさん紹介してくれました。

 

そこで「初めまして、MIC(仮)です。」と私が日本語で自己紹介をすると

その日本人の彼は私に「あ どうも。 Aです。 僕日本語を話さないみんなの前で日本語で話すのは良くないと思うから。。。」と英語で返事をしました。

 

最もな意見なので"right(そうね)"

と返答し、以後ほんの少し英語でコミュニケーションをかわす程度でほとんど関わることなく数日が過ぎました。

 

出会ってからしばらく経つと、彼は私に興味を持ち始め積極的に話しかけるようになってきました。それも日本語で。そして、次のことを私に語ってくれました。

 

彼は世界中を旅している途中で、その間に多くの日本人に会ったということ。そして、彼らは日本人とだけ話、とても閉鎖的な価値観を持っていたこと。そのため、彼は日本人とは距離を置いてきたということ。しかし、私は彼が見てきた日本人とは違っていた(違ったバックグラウンドを持つ人たちと積極的にコミュニケーションをとっていた)ため、初めて話したいと思ったと言ってくれました。

 

そして、彼は私の旅やその中で感じ取ったこと興味を持っていることを具に、また興味深そうに聞いてきました。

 

私は幼い頃から1年の交換留学や世界一周を目指してました。しかし、フィリピンで初めて経験した物事や地元の人達のとの交流で、世界には多様な価値観があり、自分の度量ではまだまだ受け入れるとのできない何かがあることを知ました。これにより、もっと色んな地域で何か奥深いもの(文化、教養、視点や価値観等)が見てみたくなり、一年の留学や世界一周に価値をみいださなくなりました。その代り、ある土地にしばらく滞在して何らかの活動に従事する道を選択しました。選択しなければならなかった理由は予算も時間も限られていると考えていたためでした。

 

 

 

 

蛇足ですが、フィリピンでの話は下記等で紹介しています。 

s-mic.hatenablog.com

 

 

 

s-mic.hatenablog.com

 

 

s-mic.hatenablog.com

 

 

s-mic.hatenablog.com

 

 

s-mic.hatenablog.com

 

 

 

興味ある方はぜひご覧ください。

 

 

さて、話は戻ります。 こんな話をしていると、彼は「旅をする理由には全くの同感だ」とやっぱりこの子は思った通りの子だと言わんばかりの満足げな笑み浮かべました。

 

そして彼は今度自分の話をもう一度し始めました。

 

「僕がアジアから旅を始めたとき、アジアで多くの沈没(多くは物価の安いアジアや南米など、一か所にとどまって動かなくなる旅人のこと)を選んだ人達を見た。僕はそれには絶対にならない。だけど、しばらく同じ所にいたある日、日本人の青年が言ったんだよ。そのペースでいいんですか?って。その時に疑問を覚えたんだ。」

 

彼が言いたかったことはこういうことです。



自分のために出た世界の旅に期限や一周といった「達成目標」は必要なのだろうか?

 

ということ。

 

実は、世界中を旅する旅人の中で

「一周」することや「一年」で終わらせるといった

「達成目標」を持っているのは日本人くらいなものです。

 

もちろん育った(もしくは帰る場所の)環境の違いもあると考えられますが、

他の国の出身者、特に欧米出身者の多くは「もっと色んなことを経験したい」「より多くの視点を持ちたい」「単に行きたいから」といった「漠然とした目的」を持っていることが多いです。

私も彼らも、今自分にないもの(分からない)ものを手に入れるための旅に具体的な目標が出ることの方が疑問に思うのです。



「達成目標」と「漠然とした目的」どちらがいいのか、または正しいのかという議論は私には荷が大きすぎます。

 

しかし、こういった問いかけに対する私なりの回答はあります。

 

 

 

 

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(c)MIC ー写真素材 PIXTAー

アイスランド、サウスショア

 

 

 

 

 

旅を終わらせるために目標は必要だということ



 

何等かの「達成目標」そのものに意味があるとは思わないです。

そんなものは日本式の進学や就職にしか役に立たないもの、

つまり、一つのものさしでその価値を図るときに他人から見て分かり目安であり、

(私の場合は)点数稼ぎではなく自分のために行くのに、周囲の人に認めてもらう必要はないと考えているからです。

 



しかし、一生モノの経験や思いには代償もあります。

 

 

 

それがまさに冒頭の言葉。

 


あの言葉を初めて聞いた時、ゾクゾクっと体中に震えが走ったのを思い出します。

 

 

 

まさに、私が心のどこかで感じていて言葉できなかった思いそのものだったからです。





私自身旅の途中で、ココへ来ることは運命だったのかもしれないと感じたことや

この人に出会うことは宿命だったのだと気付いた経験は一度ではありません。

 

もしかしたら、行く人にとっては避けようのない運命なのかもしれません。



そういった人が自分から旅をすることを選んだ瞬間

 

呪いをかけられたようにそれはついて回ります。

まるでドラッグのように私たちを離してはくれはしせん。



旅を終わらせるために目標は必要です。

 

「漠然とした目的」だけでは相当な覚悟がないと戻ってこられない可能性があるからです。

世界に出たい人にとって一歩を踏み出すことはたやすいことのように時に思えます。

しかし、そこから戻ってくるのには相当な覚悟と向き合う必要があるかもしれません。

 

なぜなら、おそらくあなたは前の自分とは違うことに気付き、今まで当たり前のようにあったものやそばにいてくれた人達が全く違って見えてくる時があるから。

 

その時に、達成することで終わらせることのできる理由は時に必要なのではないかと

世界を回り続ける中で、居場所を失っていく人達をみて思うのです。




 

 

私はあなたが世界へ出ることを止めるつもりも、躊躇させるつもりも全くありません。

 

しかし、時々思います。

なぜ、今ある幸せを置いて、今いる場所で行われるであろう大切な時間を逃してまで出て行かなければならないのか?

返ってくるたびにかけがえのないもの(経験や時間、友人)を手に入れ、

それと同時に前にあった何か失ったような感覚と心の奥深くで芽生えた知ってしまったことに対する責任感に苛まれながら、それでもどこかへ行かずにはいられないのか?






あなたが旅に出ればおそらく私や私の友人達と同じように

人生とは何なのか?

何をすべきなのか?

等と考え始め、考えるだけでは変わらない現状に複雑な思いを抱えることもあるでしょう。




こういった疑問の答えはみんな違っていい思います。

その答えが分かるのが、ずっと先だとしても。

 

 

 

最後に1つ私がこれから旅に出る人に聞きたい質問があります。




あなたは何のために、また誰のために旅にでるのですか?

 

 

 

 

 

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(c)MIC ー写真素材 PIXTAー