読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

負の遺産に対するドイツの視点と日本の視点

ドイツ 世界 旅の豆知識 社会問題 視点 ヨーロッパ ナショナルソーシャリズム

私の書いている記事の中でもナショナルソーシャリズムに関するものやクルドに関するものを結構読んでくださっている方が多いので、続けて書いていきたいと思います。

例えば下記のようなものがありますので、手始めに読んでいただければ嬉しいです。

 

 

s-mic.hatenablog.com

 

 

s-mic.hatenablog.com

 

 

 

内容が内容なだけに、この記事は私の書く一つの視点だということを十分に理解していただければ幸いです。

こういった真剣で複雑な問題だけでなく、旅や語学に関する明るい話題、お得な話題も別の記事で書いていますので、検索を使って興味のある話題を探してみてください。

 

 

 

さて、以前ナショナルソーシャリズムについは触れました。

ここで、なぜ私がナショナルソーシャリズムに興味を持ったのかについてドイツと日本の負の歴史(戦争の歴史)に対する社会の捉え方についてお話ししたいと思います。

 

 

例えば、「強制収容所」と聞くと、不気味な雰囲気やグロテスクなものを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?


確かに、そこで起きた大虐殺や強労働は日本に生まれた20代の私が
学問としてどんなに勉強したところで「理解します」といえる日はこないでしょう。


それでも、ドイツは過去の出来事を学び今を考えることのできる環境が整っていると言えます。

それはなぜでしょう?

強制収容所に足を踏み入れれば分かります。

 

 

 

f:id:s-mic:20160919171245j:plain

強制収容所の資料展示室、オラニエンブルク、ドイツ

 

 

 

 

例えばここ、強制収容所の資料展示室です。
日本において日本の原爆の記録等をみたことのある人は知っているのではないでしょうか。
負の歴史の記録を見ると惨い画像まず目に飛び込むことを。

そういった画像はいつまでも、脳裏に焼き付き、戦争の恐怖を刷り込みます。

こういった悲惨な現実を映し出した画像は一つの体験を表したものですし、人々に感情で戦争はいけないものだと理解させるには効果的です。

 

 

一方、ドイツでは異なった手法で戦争を防ぐ努力をしています。

ドイツでは町を歩いても、戦争の爪痕を垣間見ることができます。

例えば、マールブルクの石畳やベルリンの広場の片隅の看板でも誰がどのように生きて、その命を奪われたのかが分かります。

 

 

 

f:id:s-mic:20160919172030j:plain

マールブルクの石畳、ドイツ

 

 

 

 

しかし、強制収容所の中を眺めても

グロテスクなまでの画像や映像は目につきません。


これは、多くの人に問題と向き合ってもらうためです。


無残な画像や映像と向き合える人もいますが、
その一方で苦手な方も多いですよね。

そういった人にも、歴史を知ってもらい
問題と向き合って、今後どうしたら同じことを繰り返さずに済むのかを
考えてもらうためなのだそうです。

そのために、すべての人が目につくものはグロテスクではないが
当時の特徴を表すもののみにすることで、より学問的な視点みられるようになっています。

 


これを聞いてドイツではあった事実が隠されているのではないかと感じる人もいるかもしれません。


上の展示室の写真中に映し出されている棚が引き出しになっているのがわかるでしょうか。
もし、衝撃の強い写真でももう少し踏み込んだ情報が知りたい人は
棚の中に入っているものを見られるようになっています。

 

戦時中もしくはナショナルソーシャリズムの教育的観点からみると

 

日本: ショッキングな映像や話でものごとの重大さを感情に訴える

ドイツ: ショッキングな映像等の使用はあえて避け、より冷静な(学問的な)視点で問題をより多くの人で問題を客観的に捉え、将来同じことが起こらないように、研究を進める

 

という違いがあると感じました。

 

そのため、これからもしばらくドイツの歴史や今にも触れていきたいと思いますが、
グロテスクなものはでてきません。


私がドイツで学んだことを通して、少しでも過去だけでなく、今世界でここ日本で起きていることを知り、二度と悲劇を繰り返さない世界に少しでも貢献できれば嬉しく思います。