パパヘ ~まだ生まれぬ娘の願い~
WHOによると世界の女性の3人に1人は肉体的、性的な被害を経験するそうです。
これを受けて一つの動画が公開されました。
まだ生まれる前の娘から、その父親への願いを込めた手紙です。
パパヘ
まだ生まれてもいない私の面倒をよくみてくれるあなたには感謝の言葉しかありません。
あなたはスーパーマンよりも必死に私を守ろうして、ママにお寿司を食べることすら許さないことを私は知ってます。
でも、私から一つお願いがあります。
警告です。男の子たちについて。
私は女の子として生まれてきます。
それはつまり、14歳になるまでにクラスの男の子たちは私のことを、ヤリマン、尻軽、マンコなんて呼ぶようになります。もちろん、ふざけているだけです。男の子のすることですもの。
だから、あなたは私の心配をするでしょう。それは理解しています。
もしかしたら、他の男の子たちを感心させるために、パパも若い時に同じことをしたのかもしれませんね。言った言葉に意味が無かったことはよく分かっています。
でも、その冗談を本気にする人達もいます。
女性にとって面白くなくても、男性の中には面白いと思う人がいるのです。
だから、16歳になる頃には、何人かの男の子たちが私のズボンの中に手を入れてくるでしょう。私が酔っぱらいすぎて、真っすぐに立つことさえできない時に。
やめて、と言っても彼らはただ笑うだけ。これが面白いことかしら?
パパ、もしもあなたが私を見ていたのなら、私のことを恥ずかしく思うはずです。
だって、私は酔っぱらっていたのですから。
21歳の時にレイプされたのも、不思議ではないですね。
21歳の時、家に帰る途中、パパがいつも水曜に一緒に水泳に行く、人を侮辱する冗談を言う男性の息子にレイプされました。
もちろん彼が言っていたのはほんの冗談。だからあなたは笑ったのですね。
彼の息子が私を襲うなんて知る由もないのですから。
知ってのとおり、彼はただの妙な冗談を言う男性で、そんなことあなたには関係無いことだったのです。
あなたはただ社交辞令で笑っただけですもの。
でも、彼の冗談を聞いて育った息子は、私に関係ある存在になったのです。
それから、私は完璧な男性に出会います。パパはそれをとても喜ぶでしょう。
だって彼は私を心底可愛がり、賢くて、とっても良い仕事に就いています。
冬の間、彼はクロスカントリーに週3回行きます。まるで、パパみたい。
だけど、ある日彼は完璧な男性ではなくなります。
私にはその理由が分からないのです。過剰に反応しているだけかしら。
一つだけ私がよく分かっているのは、私は「被害者タイプ」ではないということ。
私は強く、自立した女性として育てられましたから。
ある夜は彼にとってつら過ぎたのです。
仕事や友人や知人の結婚式がたくさんあったから。
だから彼は私を「尻軽」と呼んだのです。
中学生の時、みんな言っていたように。
ある日、彼は私を叩きました。
私は時々言いすぎるし、嫌な女になる時もあります。
でも、それでも私たちはとっても良いカップルで、、、とても困惑しています。
彼を憎み、そして愛しているのです。
私が何か間違ったしたのかもしれません。
またある日、彼は私を殺しかけました。
頭が真っ白になりました。
私には博士号も素晴らしい仕事もあり、友人や家族を愛し、良く育てられたけれど、誰も私がこんなことを経験するなんて思っていません。
パパ。
これが私がお願いしたいことです。
一つの事象は必ず、別のものを引き起こします。
だから、起こる前に止められるものは止めてください。
私の兄弟に女の子を尻軽だなんて言わせないでください。
彼女たちはそんなことないのだから。
ある日、小さな男の子がその冗談を真に受けてしまうかもしれませんから。
水泳に一緒に行く男性の侮辱的な冗談や友人達の言う冗談を許さないでください。
一つ一つの冗談の陰に真実は潜んでいるのです。
パパ。
あなたは私をライオンやトラ、銃や車、お寿司や自分自身に対してなら危ないと思わないものからでさえ私を守ることは分かっています。
でも、パパ。
私は女の子として生まれて来るのです。
出来ることはしてください。最も危険な状態で生まれてくるのですから。
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