日本では心の病について話せない?
Remember where you stand at.
-M
どこに立っているか、覚えていて。
-M
しばらく不安症について紹介してきました。
まず、筆者は医療従事者ではないことをご留意いただければと思います。
コロナになってメンヘラ(メンタルヘルス)について語られることが多くなりました。
ただ、私自身も不安症になり感じたことがあります。
日本を含めアジアでは精神疾患について十分に議論されていないのではないか、
ということです。
つまりは精神疾患にかかることそのものを社会的に受け入れられていないのではないか、
と感じるのです。
きっかけは精神病を患う友人への相談でした。
その友人とは以前、海外のシェアハウスでのハウスメイトで、親しい間柄もあり、
彼がうつ病・パニック障害・PTSDを患っていることを知っていました。
私が早い段階で自分が不安症を患っているのではないかと気づけたのも、
彼のような友人達から経験や症状を聞いていたためでした。
また、私が心療内科医の初診予約が取れた約1か月間にできることなどを教えてくれた一人でもあります。
以前、精神病を患う人は必ずしも物静かな人で、引っ込みじあんな人ばかりでは無い、
ということについて触れました。
彼もその明るい人の一人です。
様々な国で育ち、ドイツ人の父親とマレーシア人の母を持つ彼は様々な文化を理解し、ユーモアにもたけ、誰ともすぐに打ち解けられるため、友人はとても多く、
行動力のある人柄です。
そんな彼に、初めに連絡した時、彼は私に聞きました。
「日本では、心の病についてオープンに話せるか。」
彼によると、マレーシアをはじめアジアの国々ではオープンに心の病について話す風潮を感じられないとのことでした。
むしろ、家族や身近な人に心の病を抱えた人がいたとしても事実否定する人すらいるというのです。
正直、それまで私にとって精神疾患は身近なものではありませんでした。
しかし記憶を辿ると、確かに心の問題について深い話をしたのは西洋圏や西洋圏出身の友人とでした。
とはいえ、東京出身の私の家族や幼馴染は国際経験の少ない人がたくさんいます。
後に気づくですが、彼の質問への答えはNOでした。
私自身、家族や地元にいる友人、ひいてはアジア人の友人には
快く話せないと感じました。
理由は、会話の中で自分の病について触れてみたり、
自分とは言わないまでも、話題に少しちらつかせた際に良い反応が得られなかったためです。
もちろん、日ごろの付き合い方やこちらが期待する反応との相性もあると思います。
ただ私が感じたのは、以前ナショナル・ソーシャリズムや差別について学んだ時と近い、
アジア特有のネガティブなものを受け入れない風潮でした。
今後これについても触れていければと思います。
これらは個人的な経験と感じた傾向であり、
全ての日本人やアジア人、西洋人に当てはまるものではないことを
最後に心に留めて頂けると嬉しいです。
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